Q&A 終業時間になると仕事を放り出して帰宅する従業員

 

Q&A 終業時間になると仕事を放り出して帰宅する従業員
Q.当社は介護用品の配達をしています。5時の退社時間になると配達の途中でも帰ってしまう従業員がいます。
お客様も商品が来るのをお待ちです。このような無責任は、会社の信頼に傷がつきます。どうしたらよいでしょうか?


A.まずは、従業員さんを法律と精神の両方から教育してみましょう。そして、就業規則を整備をしましょう。


 御社に企業理念がありますか? 介護用品の会社であれば、「老人の幸福のために」というような企業理念があると思われます。

 企業は社会的貢献をする見返りとして利益を得ています。企業理念は企業がどのような活動を通じて社会貢献するかを端的に表したものです。企業理念が従業員ひとりひとりに浸透していれば、このような無責任な行動はとれないはずです。

まずは、人間として、社会人として、御社の従業員として、いかにあるべきか理解してもらいましょう。企業理念の理解は、あるべき姿の理解に役立つものと思われます。



 次に法律的な面からも指導してみましょう。

 36協定と就業規則を根拠に、労働者は残業を原則として断ることはできません。

 企業には賃金を支払う義務があります。
 一方、従業員さんには、誠実に勤務しなければならない、誠実義務とよばれる義務があります。
 
 途中で仕事を投げ出すような勤務態度は明らかに誠実義務違反です。また労働基準法は、具体的な金額を予定した損害賠償を禁止していますが、損害賠償そのものを禁止していません。

 ですからこのような無責任な行動により会社が損害を被ったときは損害賠償ができることも指導してください。


 このような地道な指導は面倒くさいかもしれませんが、会社が教育してはじめて解雇が可能になるのです。会社を守るためにも大切なことですから、必ず実行してみてください。


 また就業規則で、懲戒規程や解雇規程、服務規程、賃金のあり方、入社退社のルールの明確化などを定めて、従業員さんへの教育と、万が一の場合に備えることをお勧めします